kohoちゃん書道

和硯と唐硯

  1. 国産の硯を和硯と呼びます。
  2. 外国産の硯に唐硯があります。端渓たんけい硯、澄泥ちょうでい硯、羅紋らもん硯などです。

※硯は、産地の名前が付けられているようです。
例えば、和硯では宮城県の雄勝地区から産出された石で作られた硯は雄勝硯おがつすずりと言います。

  • 長方形(全体が角ばった形をした硯)
  • 円形(円形の硯)
  • 天然形(自然の形を活かした硯で優美な硯)
  • などです。

硯の部分の呼び名

硯を使用するにあたり最低限の部分の呼び名を下記に示します。

硯の名称
硯の名称
  • 丘:墨をする面(別名:墨堂、岡)
  • 海:磨った墨が溜まる面(別名:硯池・硯心など)
  • 縁:硯の上面の縁
  • 硯側:硯の側面
  • 硯面:硯の上面
  • 硯陰:硯の下面

和硯の呼び名と寸法

硯の製造過程において多少の誤差はあるようです。

  • 一号(二五度にごひら):45mm×75mm
  • 三号(三五度さんごたび):45mm×100mm
  • 七号(四二寸しにすん):60×120
  • 八号(四平しひら):75mm×120mm
  • 十一号(四五平しご):75mm×135mm
  • 十三号(五三寸ごさすんん):90mm×150mm
  • 十五号(小四六こしろく):105mm×165mm
  • 十六号(大四六おおしろく)120mm×180mm
  • 十九号(四五七しごしし):135mm×210mm
  • 二十一号(五八ごはち):150mm×240mm

上記以外の寸法の硯も多くあるようですので、購入時は店員様に確認してください。

※ 唐硯の寸法表現は和硯とは異なります。

墨を磨る面(鋒鋩ほうぼう

  1. 墨を磨る面はヤスリの面ようにザラザラしています。鋒鋩ほうぼうと言います。
  2. 硯を使用した後、硯の水洗いを怠ると鋒鋩の凹部分に入り込んだ墨が乾燥し固まります。ザラザラの度合いが減少し次回の磨墨に悪影響が生じます。

硯の選択

  1. 書く字の大小や書く字の数を考慮し硯の大きさを選択します。
  2. 太字を書く時は大き目の硯が良いです。
  3. 細字を書く時は小さ目の硯が良いです。
  4. 使用する墨の色の種類によって硯を使い分けます。濃墨、青墨、茶墨等の墨の種類のよっで硯を使い分けが良いようです。

硯の取扱いの留意事項

  1. 硯は石で作られていますが丁寧に取り扱って下さい。
  2. 墨を磨っている時、金属的は音(キーコ、キーコ的な音)が出る時があり岡(墨を磨る部分)に傷が付く時があります。
    金属的な音を発している墨の部分を見付け、その部分はヤスリ等で削り落とす事で解決します。
  3. 硯を使用した後は丁寧に水洗いをします。硯に対しての最低限の礼儀と思います。